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OXY株式会社 山下拓馬のBLOG

レッドオーシャンで見つけたブルーホール⑦

第七話 美容室というレッドオーシャン

2014年に入り、1月の株取引は手数料、金利、税引き後の手取り金額として2,229,409円の利益を出し、順調に数字を積み重ねていった。田中さんと、「次は韓国を見てみよう!」ということになった。韓国は近いので、2月の12,13,14日で韓国弾丸旅行に行った。今回は現地の物価調査や美容室を中心に見て回り、物件は少し見る程度で帰ってきた。

3月になると金額に対しての慣れからくる惰性的な取引が増え、1回の取引で110万円勝ったり、

150万円の負けたりと

トレードが雑になっていた。

デイトレーダーとしての僕が評価され、3月は初めて株の講演を行った。今まで長時間人前で話す経験が無かった僕にとって、初めての挑戦だった。300名ほどの大人数の前で1時間半も話をするなんて、緊張屋の僕にとっては恐怖でしかなかった。しかもその講演がDVDとして発売されるというのではないか!! 1時間半という講演時間をしっかり話すために、一言一句間違わないよう原稿にまとめていった。それが仇となり、初めての講演で大失敗することになった。当日、沢山の人数の前に立つと緊張してきて、原稿を棒読みしてしまったのである。「この赤マル印をご覧ください。」と言って華麗にスクリーンを指差すはずが、「このあかま、あかま、あかまるじるし」という風に絵に描いたようにテンパっていた記憶がある。そんな株の講演ではあったが、その後も沢山の証券会社からお声がかかり、講演をしていく毎に自分の言葉で話せるようになっていった。慣れとはすごいものである。

5月は再び田中さんと韓国へ行き美容室の物件などを見て回り、競合する美容室の多さ、家賃の高さなどリスクの大きさを肌で感じ再び日本に戻ってきた。そこから僕は海外での美容室出店はリスクが大きすぎると、今思えば当たり前のような結論に至った。

勉強のために毎月2,3回色んな美容室に通っていた僕は、とある美容室が凄く賑わっている事に気づいた。それが低価格サロンだった。カットとカラーで3900円という破格の値段で施術をしていたのである。衝撃を受けた僕は、徹底的に美容室という業種について調べることにした。

まず美容室を高価格サロン、中価格サロン、低価格サロンに分類し、高価格サロンのカットは5000円以上、中価格サロンのカットは3500円~5000円くらい、低価格サロンのカットは2000円~3500円くらいと位置付けた。カットのみの施術を1000円で提供している格安サロンについては低価格サロンに含めないことにした。では一体この価格帯の差は何だろうかと疑問に思い、調べていく事にした。

毎月2,3回色んな美容室に通い続けていると、価格帯の差がなんとなく分かってきた。お客さんとして「ゆったり寛げるかどうか」ここがポイントだと思った。その一方、高価格サロンでも、中価格サロンでも、低価格サロンでも、お店を選んでもらうにはその価格に対してお店の雰囲気とサービスがマッチしているかどうかだということにも気づいた。

次に日本にある美容室の数を調べていくと、どこにでもあるコンビニの数(約5万8千店舗)よりも美容室は4.3倍(約25万店舗)あることや、信号機の数(約21万箇所)よりも多いという事実に衝撃をうけた。さらに調べていくと、コンビニのような大手チェーン(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン)がなく、ほとんどが個人店であることが分かった。個人店のほとんどは中価格帯のサロンにあたり、カットも3500円~5000円くらいでセット面2席~5席シャンプー台2台ほどに分類された。
コンビニの4.3倍にあたる25万軒は、閉店した店舗もあれば新規出店しているところもあり、入れ替わってはいるが25万軒も生き残っているのである。すなわち市場としてそれだけの需要、お客様がいるということだ。それにも関わらず大手チェーンが存在せず、ライバルは個人店のみなのである。

「これは千載一遇のチャンスなのでは!?」

僕の頭の中を稲妻が駆け抜けた。

そこから2つの疑問が生まれた。

「なぜコンビニのようなところが現れないのか」

「なぜ中価格サロンとしての個人店が多いのか」

この2つの疑問を徹底的に調べることにした。それと同時に美容業界について、手当たり次第に本を買って読み始めた。

美容業界にはカラー剤やパーマ剤などの材料を作っているメーカーがあり、そこからは美容室は直接商品を購入することはできない。間に美容ディーラーが入っており、ディーラーを通してしか材料を購入できないのだ。この美容ディーラーも美容室と同様、日本中にもの凄い数があるということがわかった。ではどういう美容ディーラーがあるのか、美容ディーラーを作るにはどうしたらいいのか、美容ディーラーについて書かれた本があったのですべて頭に叩き込んだ。

「美容室をするにしても、美容ディーラーを作り直接メーカーと取引すればいいのでは?」という考えもこの時に思いついた。

先程の2つの疑問点のうち、「なぜコンビニのようなところが現れないのか」について僕なりの考えをまとめた。大手サロンと呼ばれる店舗があるのはあるが、コンビニのように仕入から販売に至るまでをパッケージ化されたシステムがどこにもないこと、求人市場においてある程度人材を問わないコンビニと違い美容師限定となるため求人が難しい点があげられると考えた。この問題を解決できれば、コンビニのような展開が出来るのではないかと考えた。

もう1つの疑問点「なぜ中価格サロンとしての個人店が多いのか」について、徹底的に調べてようやく腑に落ちた。美容師が独立しようとしたときに貯めている貯金は、300万円~400万円が平均である。独立の際の融資として日本政策金融公庫から1000万円の融資が受けられたとして、合計1300万円が独立資金となる。逆算していけば、仮に坪数20坪の店舗家賃が20万円、内装工事費が坪30万円~40万円掛かるとして最低600万円、シャンプー台2台やセット面の椅子などの美容器具代で約200万円、細かい備品や初期の薬剤代で40万円、物件の契約費用として店舗の保証金が6カ月分で120万円、前払家賃が1か月分20万円、不動産の仲介手数料が1カ月分20万円になる。これら合計約1000万円に運転資金300万円と考えれば、席数が4席、シャンプー代2台のサロンが出来上がる。この席数だと低価格サロンとして沢山のお客を呼ぶことが難しく、中価格帯のカット3500円~5000円というサロンが出来るのである。これ以上坪数を大きくするには初期費用が足りないので、高価格サロンや、低価格サロンのような大きいお店は作れない。だからこそ、個人で独立する場合、一番出店しやすい価格帯のサロンが中価格帯のサロンになる。

その他にも理由がある。

美容師が独立する際は、今までの担当していたお客様、自分のファンを連れて独立する。そのファンが沢山いるから、指名が沢山あるからという理由だけで独立する美容師がいるほどだ。独立した際に指名のお客様に自分のお店に来てもらうには、施術価格はそこまで変えられない。高価格サロンにするためには、お客様に高額な施術代を支払ってでも通いたいと思われるレベルに自分自身のブランド価値を高めなくてはならず、勇気をもって挑戦する美容師は少ない。かといって独立する前の店より料金を安くして、低価格にするには抵抗がある。その背景には美容師は技術職であり、いわゆる職人が厳しい修行に耐え独立するという「夢」としてとらえている美容師が多い。せっかく独立するのに自分の腕を安く見られたくない、独立するのであれば値段を上げたいという考えの美容師がほとんどで、独立を事業としてみなしている美容師があまりにも少ないということがある。これらの事から独立する美容師は中価格帯のサロンを開業する傾向にあり、日本政策金融公庫でも美容室は融資が通りやすいジャンルにある。開業資金が準備しやすく参入障壁が低い業界のため、コンビニの4.3倍にまで数が膨れ上がっているのだということが分かった。 これらの事から、事業として僕が美容室を経営する際には、どの価格帯で勝負すればいいのかを考えていく事になる。

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